この記事を読まれているあなたはバイクに乗られているか、これからバイクに乗りたいと考えている方だと思います。
バイクと切っても切り離せないのがケガ。自立する乗り物ではないので、転倒のリスクは大きいです。転べば大なり小なり十中八九ケガをします。
だからこそ、バイクにはプロテクターが重要になるというわけです。
しかし、バイクのプロテクターとなるとジャケットだけでも2〜3万円はしてしまいます。学生時代は「高いな」と思っていましたが、今考えると決してそんなことはありませんでした。
その時の私にはバイクプロテクターに関する2つの視点が欠けていたことに気づいたのです。
教習所のプロテクターのせいで苦手意識を持っていないか
バイク乗りが初めてプロテクターを身につけるのは、おそらく教習所でしょう。ボディプロテクターに肘、膝プロテクター。お世辞にもカッコいいとはいえない装備です。
これは『服の上から着られる』のと、『体格に合わせてアジャスターで調整できる』ので教習所側に大きなメリットがあり止めることはできないかと思います。非常に合理的です。
しかし、このお世辞にもオシャレとはいえないプロテクターのせいで、バイクのプロテクターに苦手意識を持ってしまった方も多いのではないでしょうか。
今のバイクプロテクター事情
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現在ではユーザーのニーズに合わせて多種多様なバイク用プロテクターが販売されています。
ライディングジャケット・パンツタイプ
alpinestarsより
まずはジャケットタイプのプロテクター。胸や肩、肘に背中と上半身をしっかりと守ってくれてこれを一枚羽織ればいいので安全性が高いのに実に手軽に着用できるアイテムです。
パンツに関しても膝の部分にプロテクターが込まれており、これだけ履けばオーケーなので非常に楽。
レザージャケットタイプ
KADOYAより
レザージャケットタイプは牛革を使ったものが一般的。背中や肩にプロテクターが仕込まれたものもありますが、先述したライディングジャケットタイプよりはプロテクター の量は少なめ。
ただし、レザー自体が耐摩耗性に優れた素材なので安全性が低い訳ではありません。
インナープロテクター タイプ
DAYTONAより
私服の下に着ることができるインナープロテクター 。薄手であまりバイカーの動きに干渉しない仕様になっていることが多いです。
上半身をや下半身を全体的に覆うものや、胸・脊髄を守るもの、肘を守るもの膝を守るものと分かれているものもあります。
現代のバイクプロテクターは格好いい
KADOYAより
こうしてバイクプロテクターを見て行くと、実に格好良くバラエティに富んだラインアップであることに驚かされます。
スポーティーなライディングをしたいという場合には、例えば「Alpainstars」や「RS TAICHI」のジャケットを選べば良いでしょう。
アメリカンやカフェレーサーに乗っていてバイクの雰囲気に合わせないたら「KADOYA」や「KUSHITANI」のジャケットが良いでしょう。
Max Fritzより
あくまでおしゃれの延長線上でバイクに乗りたいというならインナープロテクターを利用して脱ぎ着できるようにすればいいのです。
いかにもバイク乗りというようなものから街中に溶け込むものまで、本当に多種多様なプロテクターがあります。
バイクプロテクターがあまりに安い理由
こうしたバイクプロテクターは、ジャケットが3万円、パンツが2万円程度、レザーならジャケットが6万円程度で販売されています。
インナープロテクター なら上半身を覆うもので1万円くらいで購入できますが、あまり安いと感じることはできない値段かもしれません。
しかしです、プロテクターを取り巻くいろいろな条件を総合して考えると筆者的にはむしろ安すぎるくらいだと思えるのです。
安全性能をテストしているのにこの値段は安い
Komineより
バイクプロテクターを販売するメーカーは新素材などを使いバイクに乗りやすく、安全性の高いプロテクターを作ろうと研究を重ねています。そこには大きなコストがかかっていますし、外部の安全性能を確かめる団体へ依頼しその安全性の検証なども行っています。
経済的にも時間的にも大きなコストを支払ってプロテクターは販売されていることを忘れていはいけません。
バイクプロテクターは製造コストだけで作れるものではない。そう考えると値段は妥当か安いとすら感じませんか?
事故を起こしたことを考えれば安い
ZURICHより
例えばバイクで事故を起こしたとましょう。プロテクターのあるなしで怪我の程度が大きく変わってくることは容易に予想できます。
保険でバイクの修理代や通院費が出たとしても、時間は奪われるし身体的にも大きな苦痛を伴雨はず。そう考えると前借り的にプロテクターに出費をするのは決して高くないと思えるはずです。
後遺症が残ることを考えれば安い
事故が起きた時だけでなく、その後のことも考えるべきだと思うのです。バイクの事故は身体が投げ出されたり、車体に巻き込まれたりと大きな衝撃が身体に生じ、障害が残ることも充分考えられます。
そうなると仕事にも大きな影響が出ることは想像に難くないですよね。通院などの負担を除いたとしても、例えば生涯賃金が下がるかもしれませんし新しい挑戦に支障が出てくる可能性だってあります。また、大好きなバイクに乗れなくなる可能性だってあるのです。
万が一事故に遭った時の安全を買う(それでも万全ではないが)ことや自分の生活を守ると考えればきちんと安全性の高いバイクプロテクターを購入する金額は安く思えるはずです。
バイクプロテクターがあれば安心ではない点に注意
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最後に重要だと思うことをひとつ。
もちろん、バイクプロテクターがあれば安心な訳ではありません。想定以上の衝撃が加わる事故があれば怪我もするし傷害だって残るかもしれません。しかし、ないよりは圧倒的に良いはずです。
そして、だからといって過剰にプロテクターを気にしすぎるのも良くない。
これはヘルメットメーカーの考え方ですがプロテクター選びにも参考になるので少し紹介していきます。日本が世界に誇るヘルメットメーカー「Arai」は、ヘルメットの衝突安全性能を重要視しライダーを事故から守ってきました。一方、もう一つの日本が世界に誇るヘルメットメーカー「SHOEI」はどうか。「SHOEI」は空力性能や快適性に重きを置き、ライダーの疲れを軽減することで事故を未然に抑制するという考えです。
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この考えはどちらも正しいと思いますし、「普段はSHOEIで事故に遭う時だけAraiのヘルメットを被る」なんて都合がいいこともできません。
プロテクターも同じで、ライダーの動きに干渉するようなプロテクターではバイクの操作に影響が出ます。
“長距離のツーリングでは多少疲れてもフルプロテクターのジャケット”を着て、“近場のツーリングであれば降りても楽しめ着心地もいいインナープロテクター”のように使い分けが必要なのだと思います。
要はバイクを楽しみつつ怪我のない生活を送れれば良いのですから。
バイクプロテクターは安いし安全性能より大事なものもある
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この記事で伝えたかったのは2点。
まず、バイクのプロテクターは性能や事故が起きた時・事故の後のことを考えれば安いこと。
それから、プロテクターの安全性能も大切だがだからといって過剰に気にする必要はないこと。
まずは自分のバイクに乗るスタイルを考えて、どんなタイプのプロテクターが良いのか考えてみてください。そして色々なバイクウェアブランドを見て好みに合うものを選ぶといいでしょう。