腕時計のNatoベルトの話|薄いペラペラのNatoベルトが大活躍

腕時計のベルトには色々な種類があります。

その中で筆者がすごく好きなのがNatoベルト。Natoベルトが似合わないだろってモデルにもとりあえず付けてみようとします。

 

そんな筆者が直面した問題が、SEIKOのヴィンテージウォッチ“7A28”にNatoベルトが通らない問題。厚手のNatoベルトは高級感がありますが、「薄いペラペラのNatoベルトの方がいいこともあるんですよ」という経験談です。

 

 

腕時計のNatoベルトの話|薄いペラペラのNatoベルトが大活躍

筆者が好きな時計にSEIKOの7A28というモデルがあります。世界で初めてのクォーツクロノグラフで世界中で大人気のすごいヤツです。

しかし、購入したこの7A28はベルトのサイズが大きくて、そのままでは付けられませんでした。

 

CASSISというブランドのものを使っていましたが、ベルトが肉厚すぎて入りませんでした

そこでNatoベルトにしようと思ったのですが、バネ棒と本体の隙間が非常に狭くて私の持っている厚手のNatoベルトが通りませんでした。トホホ。

 

非常に肉厚で色々な時計におすすめしたいNatoベルト。しかし、SEIKO 7A28のようにバネ棒と本体の隙間が短いタイプの時計の場合にはこれが仇となります。

そこで薄手のNatoベルトを購入し、その重要性に気付いたというわけです。

 

 

そもそもNatoベルトとはどんな腕時計のベルトなのか

Tudorなど、純正でNatoベルトを採用する高級腕時計ブランドも

そもそもの話ですが、Natoベルトがどんなベルトか知っていますか?ちょっと意外な起源を持つベルトなんです。

 

 

第二次世界大戦中にイギリスで誕生したNatoベルト

Natoベルトの元祖がPhoenix社のもの。軍の企画を初めて満たしたモデル(Chrono Worldより)

NATOベルトは元々、イギリスの軍事仕様(MoD規格)に基づいて設計されました。第二次世界大戦の頃、堅牢で信頼性の高い腕時計のストラップが必要とされ、従来の革製のベルトよりも優れた耐久性と機能性を持つベルトとしてNatoベルトが考案されました。

 

 

軽量で堅牢なのがNatoベルトの特徴

最近ではミリタリーウォッチだけでなく、ダイバーズウォッチなどでもよく採用される(Wikipediaより)

NATOベルトはナイロンなどの素材を強固に織り込んだ作り。さらにストラップが腕時計本体を固定するループを2本備えており、片方が外れてももう片方で時計が保持され腕時計が落下することも防ぎます。第二次世界大戦当時はこれにより腕時計が戦闘や任務で失われることを減少させたそうです。

 

 

値段も安価で時計のコーディネートを楽しめるNatoベルト

Natoベルトはカラーが豊富。時計のイメージがガラリと変わる

Natoベルトはレザーストラップや金属ブレスレットと比べると非常に安価です。2,000円程度あれば十分質が高いものを選べますし、肉厚で上質なものでも4,000円程度で購入できます。

付け替えも簡単なので、複数のらNatoベルトを用意して時計のコーディネートを楽しむ使い方もできてしまいます。

 

 

薄いペラペラのNatoベルトが活躍することもある

さて、ここから本題です。左上にあるのがSEKO 7A28というモデル。1980年台に世界初のクォーツクロノグラフとして発売されました。非常に薄く、美しい設計なのですが手持ちの肉厚なNatoベルトは通りませんでした。

 

 

SEIKO 7A28は薄いNatoベルトでないと通らない

1980年代の時計なので、現在の時計の常識が通用しないのかも。バネ棒と本体の隙間が非常に狭く、手持ちのNatoでは通りませんでした。そこで、薄手のNatoベルト(時計の後ろにあるブラックとグレーのストライプのもの)を新たに購入してみたわけです。

 

上が筆者が持っていたNatoベルト。下が新たに購入したNatoベルト。ブランドは同じ「CASSIS」にしました。日本ブランドです。

 

比較してみると、厚みの違いはこの通り。下は1.6mm厚の「TYPE NATO LX(LUXURY)」。上が今回購入した「TYPE NATO 141601s」で厚みが1.0mm。比較してみると厚みに大きな差があることがわかります。

 

それでもギリギリでしたが、無事にSEKO 7A28にNatoベルトを取り付けることができました。これまで肉厚なNatoベルトにしか興味がありませんでしたが、薄手のものの良さを再確認しました。厚み1.0mmと薄手のものでも付けていて十分な安心感を感じました。

引っ張ってもまるで伸びず、シートベルトのような頑丈さです。

 

 

薄いNatoベルトを選ぶコツは穴の処理と金属部分

薄手のNatoベルトでしたが、バッチリなクオリティでした

ただし、ただでさえカジュアルなNatoベルトです。薄いNatoベルトの場合には付ける時計に見劣りしないかチェックしてほしい点があります。

まずはベルト穴の処理。これが甘いとなんだか一気に安っぽく見えます。次にベルトの留め金やループなどに使われる金属の部分。ここがチープなものを選んでしまうと雰囲気が損なわれます。

 

 

今回購入したのはCASSIS TYPE NATO 141601s

購入したCASSIS TYPE NATO 141601sはベルトも頑丈で安心感があり、穴の処理や金属の質感もバッチリでした。より厚みがある上位モデルには敵いませんが、1,650円という値段を考えると値段以上の品質だと感じました。

 

 

▼厚手のNatoベルトはこちら

 

まとめ:腕時計のNatoベルトの話|薄いペラペラのNatoベルトが大活躍

では、まとめです。今回は腕時計のNatoベルトについてお話ししてきました。腕時計の中には薄手のNatoベルトでないと上手くベルトの交換ができないものも。

厚手のNatoベルトばかりを選んでいた筆者ですが、薄手のNatoベルトの魅力にも気づくことができました。

 

SEIKO 7A28もジャストサイズで使えるようになって一安心です。