Think clearly(シンク・クリアリー)という本をご存知だろうか。
著者の名前はロルフ・ドベリ。
よりよい人生を送るための52の方法が書いてある。
1つひとつの文章は短く、とても読みやすい。
今回はブロガーという目線から、この本を読んで考えさせられた5つの”よりよい人生を送るための方法”をお伝えしようと思う。
Think clearly(シンク・クリアリー)
この複雑な世界を生き抜くために、
私たちは、何を指針にすればいいのか?
「よい人生」とはいったいどういうものなのか?古代の伝統的なモデルから最新の心理学研究の結果、
ストア派をはじめとする哲学や、バリュー投資家の思考まで、
膨大な研究結果をひもときながら、
「よい人生」を送るための52の思考法を本書で明らかにする。
私はブロガーとしての視点で読み進めたが、立場など関係なく誰にでも必要な「よりよい人生を送るための方法」がたくさん書いてある。
全部で52の方法が書いてあるので、きっとあなたに合う方法も載っているはず。
行動しないと”思考の飽和点”がやってくる
筆者のロルフ・ドベリは、「文章を書くための最大の秘訣」について、こんなことをいう。
なにを書くかというアイデアは、「考えているとき」にではなく。「書いている最中」に思い浮かぶ
世界はどうしようもなく”不透明”だから、「考える」だけではなく「行動」をしなければ、必ず行き止まりにぶつかってしまう。
ここでは筆者が使う、「思考の飽和点」という概念が出てくる。
時間の経過とともに、新しく得られる認識や発見はどんどんと小さくなり、それはすぐに「飽和点」へと達してしまう。
ブログを書いていてもこれは前から感じていたことだ。
なにを書こうかなにを書こうかと悩見続けて、気づいたら数時間過ぎていることがある。
それならいっそ好きなことを書き殴ればいい。
何度でも修正できるのがブログのいいところだ。
いっそ、趣味でも美味しい料理を食べるでもドライブでもいい、あなたの好きなことをするのも1つの手だ。
ブログはあなたの人生を吐き出す場所だ。
だから全てが糧になる。
趣味に費やした時間が、いい記事を生み出す可能性も大いにある。
あなたは無意識のうちに「思考の飽和点」に達していないだろうか。
もし悶々とPCの前で思考をめぐらしているのなら、いますぐ椅子から立ち上がることを勧める。
ゲルニカで有名なピカソも「何を描きたいかは、書き始めてみなければわからない」といっている。
人生においても筆者の言葉を借りれば、
「人生において自分が何を求めているかを知るには、何かを始めて見るのが一番だ。」
あなただけの”フライトレコーダー”を作ろう
筆者は趣味で飛行機の操縦もするそうで、飛行機を例にした話が度々出てくる。
その中に「フライレコーダー」に関する話がある。
フライトレコーダーはフライトに関する膨大な情報を蓄え、飛行機の墜落などの時には問題の原因究明の役に立ってくれる。
この「失敗からの学習」のアプローチが思考の道具として非常に役立つ。
ブログを書いていると、力を入れて書いた記事なのに全く読まれない記事がたくさん出てくる。
しかし、それを全く何もせずに放っておいてはサイト全体の順位を下げる結果にもつながる。
筆者はこう述べている。
「好ましい現実」を受け入れるのは簡単である。だが「好ましくない現実」もまた受け入れなくてはならない。いや、「好ましくない現実」こそ受け入れる必要があるのだ。
ブログであれば、PV数が少ない眠っている記事に対して、リライト作業などがそれに当たる。または、いっそのこと消してしまうというのも1つの手である。
何にせよ、人は自分にとって都合の悪い現実から全力で目をそらそうとする。
残酷かもしれないが、あなたについて嘘偽りのないありのままの真実を示してくれる「人生のパートナー」や「友人」を見つけよう。
そういう人たちは、ただ上部だけを見て褒めてくれる人たちよりも価値がある。
筆者の言葉を借りるなら、「あなた自身のフライトレコーダー」を作るのが重要だ。
何が”幸せか”よりも何が”幸せでないか”
あなたは何をしている時が幸せだろうか。
もし「これをしていれば(これがあれば)私は幸せだ!」という風にすぐに言える人がいるのなら私は羨ましい。
他の大多数の人と同じように、私もまた漠然としか幸せを語れないからだ。
私にとってバイクに乗っている時間は至福の時間だし、綺麗な風景を見るのも好きだ。
その風景をカメラで上手に切り取れた時はどれほど幸せか。
しかし、それだけで十分に幸せか・満足かといわれれば、そうではない。
幸せの条件は無数に出てきて止まることを知らない。自分は欲張りなんだとうんざりさせられる。
本の中で「否定神学」という言葉がでてくる。
これは”神が何であるか”はわからないが”神が何でないか”はわかるという概念だ。
幸せも同じで、見方を変えると非常にシンプルに”幸せの形”が見えてくる。
「幸せを大きく損なうものは何か」、あるいは「よう人生をおびやかすものはものは何か」と考えると、その要因を極めて具体的に挙げることができる。
と著者は語っている。
これには私も賛同する。
私は自分のことは自分で決めたい。
言い換えれば「自分のことを自分で決められないのは嫌だ」ということだ。
そのために必要なのは「お金」と「フォロワー」だ。
民主主義で資本主義な日本において、自分の人生を支配するにはお金と、信頼できる人の手助けがいる。
ブログがお金を稼ぐツールになるし、自分の考えや活動を発信するツールにもなる。
「何が幸せか」考えるのも私は大切だと思っている。
しかし、「何が不幸せか」もまたそれ以上に大切ということだ。
人は報酬に鈍感になっていく
「限界効用逓減(げんかいこうようていげん)の法則」について話さなければならない。
これは人は追加的に感じる満足度は減っていくということだ。
例えばブログのPV数や報酬もそうだ。
「変会効用逓減の法則」に従えば、増えている最初の頃は気分がいいがその喜びは次第に頭打ちになるはずだ。
PV数や報酬がいくら増えても一定以上満足度は上がらなくなる。
なのに人は他人と比べたがる。
作者はこんな問いを投げかける。お金がもたらす幸福度に関する興味深い質問だった。
あなたとあなたの同僚が、それぞれ大口の契約をまとめたとする。あなたに対して報奨金としてボーナスを支払われるとしたら、次のどちらを選ぶだろう。
(a)あなたひとりが1万ユーロ(約120万円)のボーナスを受け取る。
(b)あなたが1万5000ユーロ(180万円)、同僚が2万ユーロ(250万円)のボーナスを受け取る
もしあなたならどちらを選ぶだろうか。
私は絶対に(b)!と思った。
しかし、大多数の人は(a)を選ぶそうだ。
お金の相対的な価値を人は考えてしまうらしい。
お金の価値については一度しっかりと考えておく必要がある。
相対的に決まるのだから。
本当に幸せになるのならお金に支配されてはいけない。
お金がないのは困る。
しかし、お金の価値を決めるのはあなた自身だ。
ブログもお金やPV数にだけこだわっていてはいけないということだ。
そしてこれは次のセンテンスにも大きく繋がっていく。
物質的な成功の定義は曖昧で、時代によって変わる
前のセンテンスでは「報酬」や「お金」に目を向けた。
今度は「成功」に目を向ける。
作者は「成功の定義」は時代によっては変わるのだという。
アメリカには「フォーブスリスト」という経済誌があり、毎年世界の長者番付を作成している。
これの長者番付はまさに”成功者のリスト”として認知されている。
そのリストに載るビル・ゲイツやウォーレン・バフェットは「石器時代のフォーブスリスト」に載ることができるだろうか。
ウォーレン・バフェットは「もし私が数千年早く生まれていたら、動物の格好の餌食になっていただろう」。と語っている。
時代によって変わる成功者の定義だが、それでは真の成功者とは何だろうか。
作者はこう言っている。
私はあなたに、全く別の「成功者の定義」をご紹介しようと思う。少なくとも2000年前から存在している定義で、おまけにこの定義における成功は、社会の評価に左右されることも、通俗的なランキングの対象になることもない。
その定義とは「内なる成功こそが、真の成功」というものだ。
”内なる成功”は、言い換えれば心の充実や平穏さを手にいれることである。
そのためには自分の内側に意識を向ける必要がある。
私はブロガーなので、ブログを例に出そう。
前のセンテンスで私は、PV数やお金だけにこだわってはいけないといった。
真の成功、つまり「内なる成功」を得るには、ブログを人生を充実させるツールとして定義する必要がある。
私はこのブログで収益を得ようともしているし、PV数も多い方が嬉しい。
だが、それだけでなく、このブログはパートナーと初めて一緒に解説したブログである。
このブログで私の記事とパートナーのイラストを合わせて公開できているのが今はとても嬉しい。
ブログは間違いなく人生を変えてくれるツールである。
だからブログで幸せになってほしい。
お金やPV数にだけこだわると、きっと多くの人は挫折してしまう。
最初の数ヶ月は驚くほど読まれないのだから無理もない。
しかし、自分が発信したいものや、やり遂げるべき使命があるならきっとブログを続けられる。
続けられれば必ずブログは伸びてくる。
自然といろんな知識がつくし、話題や流行に鼻が効くようになってくる。
願わくは、ブログの運営に「内なる幸せ」を見出せるようになることだ。
まとめ:【Think clearly】ブロガー目線の人生を豊かにする5つのポイント
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