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【検証】UNIQLOセルビッジデニムと高級セルビッジデニム、一体何が違う?

 ユニクロのセルビッジデニム、3,990円。セールなら2,990円。

一方、WAREHOUSEのデニム、25,300円

 

価格6倍以上。セール時のことを考えたら8倍以上違うデニムパンツ。同じセルビッジデニムなのに何が違う?価格差分の価値はあるの?

今回は当然誰しもが感じるそんな疑問についてお話ししていきましょう。

 

 

【検証】UNIQLOセルビッジデニムと高級セルビッジデニム、一体何が違う?

UNIQLOより

筆者がよく履くデニムパンツがあります。ユニクロから発売されているセルビッジデニムです。

最初に購入したのは大学生の頃なので、7年前くらいでしょうか。それ以来気に入って、ブルー・ホワイト・ブラックと3色を買い揃えています。

 

そして、最近久しぶりに高級デニムを購入しました。WAREHOUSの900XXというデニムです。

 

値段は25,300円と、ユニクロのセルビッジデニム(3,990円)と比べたら価格差は6倍以上。

その価格差分の価値は一体どこにあるのでしょう?

 

 

筆者はUNIQLOのセルビッジデニムを履き込んできた

筆者は先にも述べたように、ユニクロのセルビッジデニムを履き込んできました。

 

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(ブログの記事でも経年変化の様子を紹介してきて、その記事もありがたいことに人気です!ありがとうございます!)

ユニクロのデニムがどんなもので、どんなふうに育っていくのかはしっかりとわかっているつもりです。

 

ファッションについて紹介している、いちファッションブロガーとしての視点からみてもユニクロのセルビッジデニムの値段は異常です。

 

 

UNIQLOの中では高価だが、3,990円のセルビッジデニムは破格

UNIQLOより

 ユニクロのパンツ類は安く、1,990円ほどで購入できるものもあります。

その中では3,990円というユニクロのセルビッジデニムは高く感じますが、その他のブランドと比べるとあまりに割安です。

 

UNIQLOより

そもそもセルビッジデニムのセルビッジとは、旧式の織り機でしか作れない物。

そしてその旧式の織り機の中でも、生地の端の方のみごく僅かにしか取れないのが“セルビッジ”なのです。

 

長年にわたり培ってきたグローバルな感覚を生かし、

現在ではデニム生地を約30カ国に輸出するなど世界シェアの拡大をつづけています。
また、有名デニムメーカーを筆頭に、ハイブランドからファストファッションブランドまで

幅広く生地を供給しており、デニムのトップブランドとして世界から認められています。(カイハラ社HPより)

しかも、生地は日本の広島にあるカイハラ社によって織られています。カイハラ社といえば海外の高級ブランドからもジーンズのオーダーを受ける世界最高峰のメーカーです(A.P.Cなどの他、高級ハイブランドのデニムもカイハラデニムを採用することも多いのだとか)。

それを4,000円アンダーで出せるのは大量発注のユニクロだからこそ。他のブランドには間違っても真似できません。

 

 

見た目◎、ストレスなし、のUNIQLOセルビッジデニム。だがしかし

長年履いても膝抜けは最小限。値段を考えると驚きの耐久性

素材だけでなく、ユニクロのセルビッジデニムは製法やスタイルも素晴らしいと思います。

リベットやボタンもそれっぽいですし、スタイルも細めで現代的なシルエットです。

 

ジッパーフライだが、ボタンやリベットなどUNIQLOオリジナルのものを使用

さらにいえば、この細めのシルエットが作れるのは素材に綿だけでなくポリエステルも混紡させているから。適度に伸びるのでストレスがありません。

 

通常はポリエステルを使うと膝抜けしやすくなるものです。しかし、ユニクロのセルビッジはたとえ7年履いてもそんなに伸びない。

まるで非の打ち所がないように感じるユニクロのセルビッジデニム。しかし、“だかしかし”と思う部分はあります。

 

 

WAREHOUSEのセルビッジデニムの値段、25,300円

一方こちらはウェアハウスのセルビッジデニム。ウェアハウスは日本のブランドで、『ヴィンテージ古着の忠実な復刻』理念にしている面白い会社です。

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このモデルは900XXというモデルで、ウェアハウスのデニムの中では最も細いモデル。XXがついているので察しが良い方はお気付きでしょうが、Levi’sの501XXが元ネタになっています。

 

お値段は25,300円。ユニクロのものと同じく、こちらもセルビッジデニムです。一体何が違うのでしょう。

 

 

UNIQLOの6倍の高級デニム。その分の価値はある?

UNIQLOより
WAREHOUSEより

 ウェアハウスのデニムにユニクロのセルビッジデニム6枚分の価値はあるのでしょうか?

 

 

触って、見ればわかる、ブランドのこだわりと素材の違い

UNIQLOより

まず、実際に触って、間近で見ると違いがわかります。

ユニクロとウェアハウスのデニムと比べると、ユニクロのデニムは工業製品的な印象を受けます。それは多分、良い意味で品質が均一だからら。

 

ウェアハウスの生地はヴィンテージのジーンズをサンプルに、実際に何度も試行錯誤を重ねて似た表情に仕上げています。

産地の異なる綿をベストな配分でブレンドして、旧式の織り機で織ることで当時のジーンズの雰囲気を出しています。

 

リベットやボタンも芸が細かいですし、いわゆる”隠しリベット”などのギミックも施されています。

同じジーンズに見えても、モノは別物。ゴワゴワして綺麗に色が落ちそうな風合いも、リベットやステッチの雰囲気も見比べてみるとなるほど違いがわかります。

 

ユニクロのセルビッジデニムは均一に育てられた養殖物。ウェアハウスのセルビッジデニムは荒波にさらされた天然物。

そんな雰囲気を受け取ります。

 

 

「25,300円のセルビッジデニムは高い。」が、後悔はしていないワケ

では、6倍の価格差が納得できるか。これは正直ウーン。確かに履くだけたらユニクロで十分なんですよね。「パンツなんて履ければいいのだ」という方にとっては全く6倍の価格差の恩恵はないと思います。

しかし、服やファッションが好きな我々にとっては6倍以上の価値があると思っています。

 

 

UNIQLOのセルビッジデニムでは絶対に味わえないもの

WAREHOUSEより

自分が良いもの、面白い物を履いているなという実感は間違いなくユニクロのセルビッジデニムでは味わえなかったこと。

 

遠目で見てもわかりませんが、近くで見ると違いがわかります。履き心地もまるで違います。少しゴワゴワしていて毛羽立っている表情。

この毛羽立ちが着込むと自然に落ちていき、美しい経年変化に変わっていきます。

 

 

高級デニムに込められている素材以外の価値のに気づく

WAREHOUSEより

そもそも、デニムを織る旧式の織り機はほぼ日本にしかありません。我々は日本にいるのであまり気にかけませんが、実は旧式の織り機で織られているだけで思っている以上に価値がある。

 

海外ブランドで購入すれば、25,300円のウェアハウスのパンツと同じようなものが2倍から3倍にはなります。

貴重な織り機は重大な故障が発生したらもう取り替えが効きません。なので旧式の織り機を持っているメーカーは補修を繰り返しながら大切に使っています。

 

WAREHOUSEより

ユニクロのように世界中で販売するものであれば大量生産で薄利多売ができますが、こだわりが詰まっていてそもそも原価の高い高級デニムは市場が小さくそれができません。

それがむしろリセールバリューの高さに結び付いては居るのですが、結果的に良いモノは数が少なく値段を上げざるを得ないのです。

 

WAREHOUSEより

まとめると、今回購入したウェアハウスのデニムも世界中で販売するユニクロのでデニムとは異なり、マーケットの小さなこだわりのあるデニム。世界でもほぼ日本にしかない貴重な旧型の織り機で織られていることや、素材や縫製に並々ならぬこだわりを持っていることを考えると非常に価値のあるアイテムだと思います。

 

旧式の織り機を大切に使っていくための料金が価値として上乗せされていると考えれば、ファッション好きとして十分納得できる金額だと思うのです。

 

 

UNIQLOのセルビッジデニムも高級セルビッジデニムも等しく愛してこそ

いっておきますが、ユニクロのセルビッジデニムをディスっているわけではありません。実際に私も今でもバリバリ愛用していますし。

値段が安いのでどんな時でも履けるというのはむしろ本来の労働者のためのジーンズという用途に近い気もします。

 

ユニクロのセルビッジデニムでも、ウェアハウスのセルビッジデニムでもどちらも優劣つけずに等しく履いてこその服好きだと思うのです。

我々人類には毛皮がない分、シーンや用途に合わせて自由に服を着替えられるのですから。

 

 

まとめ:【検証】UNIQLOセルビッジデニムと高級セルビッジデニム、一体何が違う?

ユニクロのセルビッジデニムも今回高級デニムとして紹介したウェアハウスのデニムも、旧式の織り機で織られたセルビッジデニムであることは変わりません。

しかし、一方は養殖のように作られた効率的な大量生産品であり、もう一方は生地の作りから縫製や各ギミックなどヴィンテージジーンズを忠実に現代版にリファインしようという目的で作られたものでした。

 

機械が同じであっても、織り機に投入する材料や縫製・目的で全く異なるジーンズが誕生することがジーンズを見比べてみることで分かりました。