日本で数多くのモデルを展開しているレッドウイング。使用されているレザーの種類は全部で24種にも登ります。
今回は、“使用されているレザーの種類”からレッドウイングにアプローチ。
レッドウイングのレザー全種の特徴と使用モデルをご紹介していきます。
下の目次より各レザーの項目へ飛ぶことが可能です。
レザーの名前だけではイメージが付きにくいと思うので、
の形で紹介していきます。
- 1 レッドウイングのレザーへのこだわり
- 2 レッドウイングに使用されているレザーは全24種
- 3 Iron Range 8119:オックスブラッド「メサ」
- 4 Sawmill 2926:オリーブ「モハヴェ」ラフアウト
- 5 Beckman 9416:シガー「フェザーストーン」
- 6 11″ Engineer Steel Toe 9269:タン・ブルハイドラフアウト
- 7 Beckman 9413:チェスナッツ「フェザーストーン」
- 8 Foreman Oxford 8049:チョコレート「クローム」
- 9 Sawmill 2927:ブライアー「オイルスリック」
- 10 Postman Oxford 9112:ブラック「アビレーン」
- 11 Caverly Chukka 9096:ブラック「エスカイヤ」
- 12 Supersole 6″ Moc 8133:ブラック「クローム」
- 13 Irish Setter 6″ Moc 9874:ブラック「クロンダイク」
- 14 Postman Oxford 101:ブラック「シャパラル」
- 15 Iron Ranger 8084:ブラック「ハーネス」
- 16 Beckman 9414:ブラック「フェザーストーン」
- 17 Blacksmith 3345:ブラック「プレーリー」
- 18 Postman Oxford Gore-Tex 9183:ブラック「ユーコン」
- 19 Beckman 9411:ブラックチェリー「フェザーストーン」
- 20 6″ Classic Moc 8173:ホーソーン「アビレーン」ラフアウト
- 21 6″ Classic Round 8151:ホーソーン「ミュールスキナー」ラフアウト
- 22 レッドウイングはレザーにこだわろう!
レッドウイングのレザーへのこだわり
画像はホープスモアより
レッドウイングはワークブーツブランドとして非常に有名です。
しかし、意外と知られていないのがレザーへのこだわり。その熱の入れようは尋常ではなく、自社でタンナーまで所有しています。
タンナーとは革のなめしを行う工場のこと。
自社で革をなめすことでコストカットはもちろん、クオリティにもこだわった靴づくりができるというわけです。
レッドウイングに使用されているレザーは全24種
今回紹介するレッドウイングのレザーの種類ですが、レッド・ウイング・オフィシャルサイトのメンズ部分に掲載されている現行モデルを元に解説していきます。
数を数えてみると、レッドウイングに使われているレザーはなんと24種。
いくつかのモデルに使用されているレザーもあるので、その場合には代表的なモデルを解説していきます。
Iron Ranger 8111:アンバー「ハーネス」
画像はアルカヤ靴店(928ウイング)より
レッドウイング本社のあるミネソタ州の炭鉱で働く男たちはアイアンレンジと呼ばれていました。その名前から取られたモデルがこのレッドウイング アイアンレンジ。
使用されているレザーは『アンバー「ハーネス」』で、現行ではこのIron Ranger 8111でのみ使われています。非常に油分を多く含んだ革でしなやか。履き込むと自然な光沢が出てくるのが特徴です。
▲Iron Ranger 8111
Iron Range 8119:オックスブラッド「メサ」
写真はGMM STOREより
続いてもIron Range 8119にのみ使われているレザーです。こちらもオイルを多く含んだレザーである『オックスブラッド「メサ」』が使われています。
美しいワインレッドが特徴で、柔らかくしっとりとした肌触りです。『アンバー「ハーネス」』同様、油分を多く含んだ革です。ミンクオイルを行いましょう。
▲Iron Range 8119
Sawmill 2926:オリーブ「モハヴェ」ラフアウト
画像はMini Monkeyより
レッドウイングの中では少し変わった、緑がかった起毛のレザーが『オリーブ「モハヴェ」ラフアウト』です。
Sawmill(ソーミル)の2926でのみ使われているレザーで、独特な色合いと高い耐水性が特徴です。また、このモデルは履き口に鹿皮を使うことで履きやすさも重視されています。
▲Sawmill 2926
6″ Classic Moc 875:オロ「レガシー」
オレンジがかったブラウンが特徴の6″ Classic Moc 875。8″ Classic Mocでも同様のレザーを使ったモデルが存在します。
使用されているレザーは“オロ「レガシー」”。オイルを多く含んだレザーで、履き込むと表情豊かなエイジングが楽しめるレッドウイングらしい一足。スムーズな銀面を持つ革を選び、なめし後銀面の塗装を行わないなど経年変化好きにはたまらない仕様になっています。
▲6″ Classic Moc 875
6″ Classic Moc 8875:オロラセット「ポーテージ」
レッドウイングを代表するモデルである6″ Classic Moc。赤いカラーが特徴の8875モデルに使われているのが『オロラセット「ポーテージ」』です。
実は前に紹介した6″ Classic Moc 875で使われていたレザーと深い関係があります。オロ「レガシー」ですが、歴史とともに赤味が増していった時期がありました。元の色合いに戻そうとなった際、日本市場でその色合いが非常に人気だったため別の色として誕生したのがオロラセット「ポーテージ」なのです。
▲6″ Classic Moc 8875
Blacksmith 3343:カッパー「ラフ&タフ」
Blacksmith 3343で使われているレザーが『カッパー「ラフ&タフ」』です。ブラックスミスとは「鍛治職人」のこと。
カッパー「ラフ&タフ」はレザーの表面を擦ることで独特の表情を出しています。そのため、オイルを入れすぎると色が濃くなりすぎてしまうことも。油分量の少ない乳化性クリームなどでのケアが推奨されています。
▲Blacksmith 3343
Irish Setter 6″ Moc 9875:ゴールドラセット「セコイア」
Irish Setter 6″ Moc 9875に使われているレザーは『ゴールドラセット「セコイア」』。レッドウイングのワークブーツ系に使われているスムースレザーの中でも一番明るい色合いです。
通常であればミンクオイルなどを使ってケアを行うブーツですが、色が明るいため油分で色合いが濃くなってしまう恐れも。そのままの雰囲気を楽しみたい場合、油分が少ない乳化性クリームの使用がおすすめです。
アイリッシュセッター系のレッドウイングで多くラインアップしているレザーです。
▲Irish Setter 6″ Moc 9875
Beckman 9416:シガー「フェザーストーン」
ベックマン系列でのみ使われている「フェザーストーン」系のレザーです。フェザーストーンは羽のように美しい光沢と石のようにタフなレザー。原皮の5%程度しか見つからない上質なレザーを使った贅沢なモデルです。
濃いブラウンのレザーが“シガー「フェザーストーン」”。ドレスシューズのようにミンクオイルではなく、靴クリームでのケアがオススメです。
▲Beckman 9416
11″ Engineer Steel Toe 9269:タン・ブルハイドラフアウト
レッドウイングの11″ Engineer Steel Toe 9269で使われているのが「タン・ブルハイドラフアウト」です。タン・ブルハイドラフアウトはオイルを含ませることなく作られるレザーです。
オイルメンテナンスを行わなくてもしなやかさを失わないように作られています。ラバーバーやブラッシングでのケアが基本になります。
▲11″ Engineer Steel Toe 9269
Beckman 9413:チェスナッツ「フェザーストーン」
少し薄いブラウンの“チェスナッツ「フェザーストーン」”。こちらもフェザーストーン系のレザーなのでドレスシューズと同じようなケアを行うのがオススメ。
ただ、しっとりと仕上げたい場合にはミンクオイルの使用もOK。履き人次第で変化するレザーです。
▲Beckman 9413
Foreman Oxford 8049:チョコレート「クローム」
短靴タイプのレッドウイングがForeman Oxfordです。“チョコレート「クローム」”というレザーが使われている8049は全体的に茶色がかった独特な雰囲気。
レザーの表面を厚い皮膜が覆っており、オイルケアはあまり必要ありません。傷が入った場合にミンクオイルを塗り込む程度でOKです。
▲Foreman Oxford 8049
Sawmill 2927:ブライアー「オイルスリック」
ブラウンがかったSawmill2927、に使われているレザーが“ブライアー「オイルスリック」”。『オリーブ「モハヴェ」ラフアウト』もでしたが、Sawmill系列は独特な色合いなレザーが使われていることが多い印象です。
オイルをしっかりと含ませてあるレザーのため頻繁なオイルケアは必要ありません。こちらも防水性に非常に優れるレザーです。
▲Sawmill 2927
Postman Oxford 9112:ブラック「アビレーン」
ポストマンシューズタイプのレッドウイングがPostman Oxford。
Postman Oxford 9112に使われているレザーは“ブラック「アビレーン」”。名前の通り黒のレザーで、起毛した素材です。
このレザーはオイルを含ませるとなく作られていて、オイルケアをしなくても柔らかい履き心地が持続します。普段のケアはラバーバーでの汚れ落としとブラッシングを行いましょう。
▲Postman Oxford 9112
Caverly Chukka 9096:ブラック「エスカイヤ」
Caverly Chukkaのほか、Mil-1 Blucher Oxfordでも使われているのが“ブラック「エスカイヤ」”です。非常に光沢のあるレザーで、靴自体も細身でドレスシューズといってしまっても差し支えないでしょう。
公式サイトでもケアは靴クリームによるものが推奨されています。光沢感を守るためにも定期的な靴クリームによるケアがオススメです。
▲Caverly Chukka 9096
Supersole 6″ Moc 8133:ブラック「クローム」
写真はGMM STOREより
写真のSupersole 6″ Moc 8133のほか、6″ Classic Mocなど多くのモデルで使われているレザーがこの“ブラック「クローム」”です。
ブラック「クローム」はレザー表面に厚い膜を持つモデル。そのおかげでレザーに染み込んだオイルが抜けにくい仕様になっています。頻繁なオイルケアは必要なく、傷やしわの部分にオイルやレザークリームでケアを行うだけでOKです。
▲Supersole 6″Moc 8133
Irish Setter 6″ Moc 9874:ブラック「クロンダイク」
レッドウイングの定番アイリッシュセッター。Irish Setter 6″ Mocのブラックモデル9874に使われているレザーが“ブラック「クロンダイク」”です。
アイリッシュセッター系のブラックや、Beckman Flatbox・11″ Engineer Stovepipeなど数多くのモデルに採用されているレザーです。
特徴はなんといっても“茶芯”が出ること。レザーの表面に傷が付くことで“茶芯”と呼ばれるレザーの下地が出てくる仕様になっています。茶芯のレッドウイングは独特な経年変化をするため非常に人気が高いのが特徴です。
▲Irish Setter 6″ Moc 9874
Postman Oxford 101:ブラック「シャパラル」
写真のPostman Oxford 101とPostman Chukkaに使われているレザーが“ブラック「シャパラル」”です。
光沢のあるレザーなので、靴クリームでのケアを行うようにしましょう。傷をカバーし補色も可能な革クリームをしようした靴磨きが公式サイトでも推奨されています。
▲Postman Oxford 101
Iron Ranger 8084:ブラック「ハーネス」
Iron Rangerのブラックモデル8084で使われているレザーが“ブラック「ハーネス」”。
油分をしっかりと吸い込んだレザーで、革本来の肌目を感じることができます。オイルがしっかりと染み込んでいるので頻繁なケアの必要はありません。レザーが乾いてきた場合にはミンクオイルによるケアを行いましょう。
▲Iron Ranger 8084
Beckman 9414:ブラック「フェザーストーン」
Beckmanでのみ使われる「フェザーストーン」系列のブラックモデルが“ブラック「フェザーストーン」”。Beckman 9414で使用されています。
このレザーも原皮の5%程度しか見つからない、傷の少ない上質な部分を使った贅沢な仕様です。強い光沢感が特徴なので靴クリームによるケアが推奨されています。
▲Beckman 9414
Blacksmith 3345:ブラック「プレーリー」
前にも紹介したブラックスミスの黒バーションがBlacksmith 3345です。使われているレザーは“ブラック「プレーリー」”。
このレザーはオイルを含ませた銀面を薄い膜で覆ったフルグレインレザーです。少しマッドな独特な風合いが特徴。通常のオイルドレザー同様にミンクオイルを使ったケアを行います。
▲Blacksmith 3345
Postman Oxford Gore-Tex 9183:ブラック「ユーコン」
Postman OxfordのGore-tex搭載モデル9183に使われているのが“ブラック「ユーコン」”です。
ライニングにゴアテックスメンブレンを施したキャンブレル(不織布素材)を使用し、防水性を高めるために袋状となったブーティ構造を用いています。
レッド・ウイング・オフィシャルサイトより
透湿性への影響があるので、基本的なケアはブラッシングになります。レザークリームなどを仕様する際には、透湿性能への影響が比較的少ないレザークリームを仕様したケアを行うようにしましょう。
通常のレッドウイングのプロダクトとは少し違ったケアが求められる革素材です。
▲Postman Oxford Gore-tex 9183
Beckman 9411:ブラックチェリー「フェザーストーン」
フェザーストーン系最後は“ブラックチェリー「フェザーストーン」”。レッドウイング Beckman 9411に使用されているレザーです。
これまで紹介した通り、フェザーストーン系列なので光沢が非常に強いのはもちろん。ミンクオイルではなく靴クリームを使ったケアが推奨されています。
▲Beckman 9411
6″ Classic Moc 8173:ホーソーン「アビレーン」ラフアウト
6″ Classic Moc 8173に使われているのが“ホーソーン「アビレーン」ラフアウト”。色の薄い起毛したレザーです。
オイルを含んでおらず、オイルケアを行わなくてもしなやかさが持続します。ケアにはラバーバーとブラシを中心に行いましょう。
▲6″ Classic Moc 8173
6″ Classic Round 8151:ホーソーン「ミュールスキナー」ラフアウト
上の写真は6″ Classic Round 8151。この他、6″ Classic Mocなどでも使われているのが“ホーソーン「ミュールスキナー」ラフアウト”です。
同じホーソーン系列のレザーの「アビレーン」に比べると少し色の濃いレザーです。ただし、オイルを使わずに仕上げている点はこの「ミュールスキナー」も同様。
ケアでオイルを使う必要なく、ラバースティックとブラッシングでケアを行いましょう。
▲6″ Classic Round 8151
レッドウイングはレザーにこだわろう!
レッドウイングの種類は様々。そして使われているレザーの種類も様々です。
長く履くことができるレッドウイングだからこそ、レザーの種類にはこだわりたいもの。
経年変化やケアなどのことも考えてレッドウイングを選ぶことが重要です。
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