「Tricker’s(トリッカーズ)」に使ってみたい靴クリームがあります。
それが「SAPHIR NOIR CREME(サフィールノワールクレム)1925」。前にこのブログで革靴の靴クリームを比較する記事を公開しましたが、その際に使った超高級靴クリームです。
非常に光沢感の強い「クレム1925」を「トリッカーズ」自慢のカーフレザーにに使ってみたたどうなるのか。気になって気になって仕方がないので今回はブログ記事にまとめてみようと思います。
「Tricker’s」と「SAPHIR NOIR CREME1925」の組み合わせを試してみたい
前に「SAPHIR NOIR CREME1925」と他の靴クリームを比較した際、クリームの伸びと光沢の良さにびっくりしました。
そして同時に思ったのです。「トリッカーズ」のきめ細やかな最高級カーフレザーに「SAPHIR NOIR CREME 1925」を使ってみたいと!!きっとものすごいツヤ感が出るはずです。
「Tricker’s」と「SAPHIR NOIR CREME 1925」について
まずは「Tricker’s(トリッカーズ)」と「SAPHIR NOIR CREME(サフィールノワール) 1925」について簡単にどんなアイテムなのかご紹介しておきます。
Tricker’s:カントリーブーツ「BOURTON(バートン)」
まず、「Tricker’s(トリッカーズ)」の「BOURTON(バートン)」から。
トリッカーズといえば“カントリーブーツ”。そんなカントリーブーツの短靴バージョンがともいうべき存在が「BOURTON(バートン)」です。短靴バージョンとはいってもラストの種類も異なりますし、相当しっかりと考えられて作られています。
ウイングチップやメダリオンといった装飾が特徴で、元々が田舎(カントリー)で余暇を過ごす紳士階級向けの革靴だったので質実剛健な作りに定評があります。
ウイングチップやメダリオンは水捌けを良くするための工夫ですし、防水性を高めるためのストームウェルトなどディティールも惚れ惚れします。
SAPHIR NOIR:最高級靴クリーム「CREME(クレム)1925」
ブランド | SAPHIR Noir |
商品名 | クレム1925 |
容量 | 75ml |
カラー | 18色 |
値段 | 2,420円 |
1mlあたりの値段 | 約32.27円 |
「CREME(クレム)1925」はSAPHIR(サフィール)の高級ライン「SAPHIR NOIR(サフィールノワール)」から発売されている靴クリーム。一般的な靴クリームの相場は1,000円前後ですが、「クレム1925」は2,420円と相場の2倍以上の値段で販売されています。
主な成分は『ビーズワックス』や『カルナバワックス』、『シアバター』など。いずれも天然素材で、革靴に強い光沢と栄養を与えてくれます。
また、このクリームの特徴として革への着色能力の高さも上げられます。なんでも「クレム1925」に使われている“顔料”が粒子が非常に細かいものであるため、“染料”のような補色が期待できるんだとか。
「Tricker’s」と「CREME1925」の相性が抜群だと考えたワケ
筆者的には「トリッカーズ」と「クレム1925」の相性が抜群なのではないかと思っています。
その理由は「トリッカーズ」の『カーフレザー』になら「クレム1925」の“優れたツヤ出し能力”の力が最大限発揮されるのではないかと思うからです。
『カーフレザー』とは生後6ヶ月以内の子牛から取れる革のこと。そのきめ細やかさは折り紙付きです。そこに「クレム1925」が組み合わされればこれ以上ない光沢感が手に入るのではないかと考えています。
「トリッカーズ」の「バートン」はカントリーシューズのため装飾に気合が入っています。元々自己主張のある革靴なので、光れば光るほどいい(筆者の独断と偏見)と思っているんですよね。
実際に「SAPHIR NOIR CREME 1925」を「BOURTON」に使ってみた
と、いうわけで「SAPHIR NOIR CREME 1925」を「Tricker’s」の「BOURTON」に使ってみます。
メンテナンス前の「バートン」がこちら。まだ買ってからそこまで時間が経っていないので綺麗な状態ではあると思います。
ただ、プレメンテナンス後はブラッシングしかしていないので光沢が鈍いのと、地面に近いコバの部分の汚れが気になります。
1.「BOURTON」のホコリと汚れを落としていく
まずは「CREME1925」を使うベースを整えていきます。
「バートン」のホコリを靴ブラシを使って落としていきます。メダリオンの部分などホコリが溜まりやすいので、ブラッシングは入念に。
それから、レザーローションを使ってブラッシングで落ちない汚れも落とします。汚れ落とし専用のリムーバーの方が綺麗にはなるのですが、筆者の場合には革へのダメージが少ない“汚れ落とし効果”のあるレザーローションを好んで使っています。
※今回はコバも綺麗にするので、コバに関してもローションで汚れを落としておきました。
2.「BOURTON」に「SAPHIR NOIR CREME 1925」を塗っていく
「クレム1925」を使うベースは完成したので、ここからはペネトレイトブラシを使って「バートン」に塗っていきます。
靴クリームを素手で塗る方もいますが、「バートン」に関してはメダリオンの部分など指で塗りにくい部分が多いです。ブラシに頼るのをおすすめしたいと思います。
やはり「クレム1925」の伸びはとっても気持ちいい。私が使ったことのあるクリームの中では一番の伸びの良さ。
そしてブラシを使ってクリームを革の毛穴に押し込むイメージでブラッシング。素早く左右にブラシを振りながら「バートン」全体を磨きます。
そしてこれが「クレム1925」を塗り終わった状態の「バートン」。一時的に曇った状態になっていますが、ここからのメンテナンス作業で段々とツヤが増していくはずです。
3.余分な「SAPHIR NOIR CREME 1925」を拭き取り光沢を出す
余分な「クレム1925」を「バートン」の表面から拭き取っていきます。私が使っているのはフランネル生地。革靴用のものを買うと高いので、洋裁屋さんに行って記事を買ってきて自分で好みの大きさに切って使っています。
これを指に巻き付けて余分なクリームを拭き取っていきます。感覚的にはクルクルと指を回すようにして“拭き取りつつ磨く”感じです。
これで余分な「クレム1925」は大体無くなったはず。仕上げ用の靴ブラシで「バートン」を磨いて、「クレム1925」の役目は終了です。
4.シューポリッシュでコバを磨いていく
コバに細かな傷や汚れがあるので、シューポリッシュを使って綺麗にしていきます。傷や汚れがひどい場合にはやすりがけの後に“コバインキ”というアイテムを使うようになりますが、そこまでの必要はないと判断しました。
先ほども使ったフランネル生地にシューポリッシュを少し取り薄く伸ばしていきます。
これをコバ全体に左右2・3回ずつくらい繰り返します。その後にフランネル生地の面を変えて、若干水分を含ませた状態でコバ全体を磨きます。すると段々と光沢が出てきます。
5.「BOURTON」に靴紐を通して完成
これで「バートン」のアッパー部分からコバまでしっかりとメンテナンスが終了しました。
あとは靴紐を通してメンテナンスは完全に終了。
「BOURTON」に「SAPHIR NOIR CREME 1925」を使った結果と感想
まずは写真を見ていただくのが早いでしょう。
「バートン」の最初の状態に比べて、「クレム1925」を使ったことで非常に光沢が強くなりました。
トリッカーズの「カーフレザー」はキメ細かい質感が特徴的なのですがやはり「クレム1925」との相性はバッチリだったようです。光沢が出たことで革靴全体のトーンがワントーン明るくなったような印象を受けました。
今回のメンテナンスではコバに関しても綺麗にしたので、まるで新品!!・・・とまではいいませんがそれでも見違えたのではないでしょうか。
ちょっと履いて出かけて汚れるのが嫌ですね。しかし、汚さないと楽しいメンテナンスができないというジレンマ・・・。
結論:「BOURTON」と「SAPHIR NOIR CREME 1925」の愛称は抜群
結論ですが、「トリッカーズ」の「バートン」と「サフィールノワール」「クレム1925」の愛称はバッチリでした。
「クレム1925」は高いですが、とりあえずこれを選んでおけば間違いないです。それから、伸びがいいのでメンテナンスしていて楽だというメリットもあります。下手にクリームを塗りすぎるとカビの原因になったりすることもあるので、そういう面でも「クレム1925」は楽なアイテムではないでしょうか。