ナイキの人気スニーカー、「エアジョーダン」シリーズ。1985年に初代「エアジョーダン」が発売となり、その翌年1986年に発売されたのが「AIR JORDAN 2(エアジョーダン2)」です。
なぜ、ナイキ エアジョーダン2が誕生したのか
まずはナイキ「AIR JORDAN 2」がなぜ誕生したのか解説していきましょう。冒頭にあった通り、「エアジョーダン2」が誕生したのは1986年。前年には「エアジョーダン1」が発売されていますから、少々早すぎるリリースにも思えます。
エアジョーダン1の脅威的な売上が下がり始める
「エアジョーダン1」1985年の4月に発売されました。しかし、その年の秋頃には脅威的な販売数を誇っていた「エアジョーダン1」の販売数が下がり始めます。
「エアジョーダン1」の売り上げが下がった頃、マイケル・ジョーダンは怪我で試合を欠場していました。さらに悪いことに様々なスニーカーブランドが「エアジョーダン1」に似たデザインのスニーカーを発売。
ナイキは新たな「エアジョーダン」を模索するようになります。
次世代の「エアジョーダン」を作りたいナイキ
ナイキには「エアジョーダン1」の人気の低迷の他にも「エアジョーダン2」の開発を行う理由がありました。それはマイケル・ジョーダンパフォーマンスを最大限に高めることです。
結果、「AIR JORDAN 2」はエアクッションや一体化されたミッドソールとアウトソールなど、「エアジョーダン1」以上の快適性やサポート力を持つシューズとなりました。
マイケル・ジョーダンとエアジョーダン2
こうして誕生した「エアジョーダン2」。名前の元にもなっているマイケル・ジョーダンは「エアジョーダン2」をどう思っていたのでしょうか?
マイケル・ジョーダンはエアジョーダン2を気に入っていなかった?
怪我でNBAの試合を欠場していたのはマイケル・ジョーダンですが、1985-1986シーズンで復活を遂げます。しかし、その際に履いていたのは「エアジョーダン2」ではなく「エアジョーダン1(正確には1の改良バージョンも履いていた)」でした。
しかし、その翌シーズンでは「エアジョーダン2」を着用。ただ、傑作と名高い「エアジョーダン3」がシーズン中に完成し、「エアジョーダン2」の存在感は薄くなってしまいます。
マイケル・ジョーダンのお気に入りの履き方
マイケル・ジョーダンが「エアジョーダン2」を気に入っていなかったのかというと、そうでもなさそうなのです。
『マイケル・ジョーダンは「エアジョーダン2」のシューレースを上から二番目の穴紐まで通すのが気に入っていた』という話も残っていますし、『派手な「エアジョーダン2」をバギーショーツに合わせるのを気に入っていた』という話も。
推測するに、足の怪我を負ったマイケル・ジョーダンのパフォーマンススタイルに、「エアジョーダン2」があまり合っていなかったのかもしれませんね。
エアジョーダン2の特徴を解説
「エアジョーダン2」には「エアジョーダン1」とは異なる特徴がいくつもあります。
エアジョーダン2ではイタリア製プレミアムレザーを採用した
「エアジョーダン2」では「エアジョーダン1」とは異なり、若干ラグジュアリーな路線へとイメージ変更されました。
その最も顕著な部分がアッパーの素材です。イタリア製の高級レザーを使用し、生産もイタリアで行われました。現在「エアジョーダン」シリーズは専用の靴箱に入っていることがほとんですが、そのイメージ戦略が計られたのもこの「エアジョーダン2」からでした。
エアジョーダンシリーズとして“初採用”が多いエアジョーダン2
「AIR JORDAN 2」は現代のエアジョーダンにも見られる特徴を数多く初採用しています。例えば、ジョーダンシリーズではフィッティングを向上させるためにプラスチックパーツが使われていることが多いのですが、これを採用したのは「エアジョーダン2」が最初です。
さらに、ミッドソールとアウトソールの一体化を行い、シューズの安定性を向上させたとともに軽量化にも成功しています。
ナイキのトレードマーク、Swooshが無くなった
「エアジョーダン1」ではナイキのロゴであるSwoosh(スウッシュ)が入っていました。しかし、「エアジョーダン2」では大胆にもこのSwooshを廃止してしまったのです。
「エアジョーダン2」こそが、ナイキが“ナイキ”ではなく“エアジョーダン”というブランドを初めてプロモーションし始めたモデルということができるでしょう。このことはロゴマークの有無だけでなく、エアジョーダンに専用の靴箱が用意されている点からもわかります。
エアジョーダン2の定番カラーについて
当時、カラーが豊富だった「エアジョーダン1」と比較して、「エアジョーダン2」のカラーは2色のみでした。
エアジョーダン2:シカゴ
白地にブラックのを配した「エアジョーダン2」“シカゴ”。「エアジョーダン1」のシカゴを彷彿とされるカラーリングです。
エアジョーダン2:シカゴ ホーム
シカゴに比べて赤のアクセントが多くなった“シカゴホーム”。ソールもホワイトとグレーとなりスッキリした印象です。
ナイキ エアジョーダン2はなぜ生まれたのか?歴史や定番カラーも解説
今回は「エアジョーダン2」について紹介してきました。名作であるエアジョーダン1とエアジョーダン3に挟まれ、若干影の薄いエアジョーダン2。
しかし、実はその後のエアジョーダンシリーズに大きな影響を与えたモデルであることがわかります。
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