【革靴】Alden(オールデン)ってどんなブランド?特徴・歴史・定番解説

Alden(オールデン)をご存知でしょうか?それほど革靴が好きでなくとも、ファッションが好きな方ならアメリカ製革靴の王様である、このブランドの名前くらいは聞いたことがあるはず。

 

今日はこのオールデンについて、ブランドの歴史や特徴、定番のモデルについてもお話ししていきましょう。

 

 

【革靴】Alden(オールデン)とは一体どんなブランドなのか

さて、革靴のブランド解説。今回取り扱うのはAlden(オールデン)です。

オールデンといえば、アメリカ製革靴の王様。革靴好きなら誰しもが憧れるブランドではないでしょうか。

 

不動の地位を気づいているオールデンですが、あなたはその歴史やブランドの特徴をそこまでご存知でしょうか?この記事では、オールデンというブランドを様々な面から解説。

オールデンについて詳しくなれますし、もっと好きになれるはずです。

 

 

【革靴】Alden(オールデン)の歴史について深掘り

まずはAlden(オールデン)の歴史について。

アメリカ、ニューイングランド最古のブランドであるオールデンは一体どんな歴史を歩んできたのでしょうか。

 

ニューイングランド(New England)とは、アメリカ合衆国北東部にある6州(北から南へメイン州、ニューハンプシャー州、バーモント州、マサチューセッツ州、ロードアイランド州、コネチカット州)を合わせた地方のこと。

 

 

1884年:マサチューセッツ州でAldenが設立

オールデンの始まりは1884年。チャールズ・H・オールデンによってマサチューセッツ州で設立されました。

オールデンは今でこそアメリカ製革靴の最高峰としての地位を得ていますが、当時はオーダーメイドのブーツ・紳士靴が主力であったようです。

 

上の画像の赤色の部分がアメリカ、マサチューセッツ州。創立から時間が経った現在もオールデンはマサチューセッツ州、ミドルボローに本社を置いています。

 

 

1892年:Aldenの工場がマサチューセッツ州のノースアビントンへ

創業から8年後の1892年。オールデンは工場を同州のノースアビントンへ移します。これは生産ラインの拡張によるもので、事業拡大によるものでした。

アメリカでは1884年頃から西部での革靴の需要が拡大。この流れに乗って事業を拡大していきます。

 

 

1931年:Aldenの工場がさらに移転、創業者オールデン氏退職

1931年にはマサチューセッツ州内で2度目の工場移転。これも革靴の生産ラインの拡大によるものでした。

同年、創業者であるチャールズ・H・オールデン氏は退任。現在まで4代に渡ってオールデンブランドをターロウ家へ経営権が受け継がれます。

 

1930年代といえば、アメリカを皮切りに起こった世界恐慌の時代。多くの革靴ブランドが影響を受けましたが、オールデンはこの世界恐慌を耐えぬきます。第一次世界大戦後には高品質な靴の生産に注力し成功を収めました。

 

 

1970年:Aldenの工場をミドルボロウへ建設

1970年。オールデンは3度目の工場移転を経験します。場所は現在も本社があるマサチューセッツ州のミドルボロウ。以前はミドルボロウにほど近いボストン近郊には様々な革靴ブランドがひしめいていましたが、この頃にはオールデンただ一社のみに。ニューイングランド最古のブランドとなりました。

 

 

現代:アメリカ製最高級革靴ブランドとして

https://www.lakotahouse.com/より

現在、オールデンはアーサー・ターロー・Jr.によって運営されています。工場にはおよそ100人の労働者が働いており、その多くは2世代・3世代の革靴職人であるそうです。

 

オールデンは職人の育成にも力を入れながら、世界恐慌をものともせず繁栄を続けてきました。その歴史と多くが手作業で作られる革靴のクオリティが評価され、アメリカ製革靴の王様として君臨しているのです。

 

 

Alden(オールデン)の革靴の特徴について

続いては、Alden(オールデン)の革靴の特徴について解説を行っていきます。大きく分けると、オールデンの革靴の特徴は3つ。順番にご紹介していきましょ。

 

 

Aldenをグッドイヤーウェルト製法

オールデンの革靴の多くが「グッドイヤーウェルト製法」を採用しています。この製法はハンドソーンウェルテッド製法と呼ばれる古来からの革靴の作り方を半工業化したもの。とはいえ、相当な部分に人の手が入ります。

 

オールデンの革靴はその多くが職人の手で「グッドイヤーウェルト製法」によって作られています。履き心地が良く、ソールを交換して何年も長く履けるまさに一生物の革靴になっています。

革靴の製法

こんにちは、ブロガーのあかパンダ(@akapandablog)です。 今回は革靴の製法についての解説。   革靴は製法によって全てがガラッと変わるんです。 主要な革靴の製法7つを取り上げて、それぞれ[…]

 

 

Aldenのラストは種類が豊富

革靴は木型(ラスト)に沿って形が作られます。木型は各ブランドが大切に保管しており、革靴の形や履き心地を左右する大切なピースです。オールデンはこの木型の種類が非常に豊富なブランドなのです。

 

ラストの数が多いということは、それだけ様々な足の形の人にフィットするアイテムがあるということ。実は、1970年代にはオールデンが作った医療用矯正靴が高く評価されることがありました。

オールデンの履き心地の良さを表すエピソードのひとつといえるでしょう。

 

 

Aldenと革のダイヤモンド“コードバン”

オールデンといえば、代表的な素材が名門タンナーホーウィン社が作る「コードバン」です。

 

コードバンとは馬の臀部から取れる革のこと。一頭の馬から取れる「コードバン」の量は非常に少なく、非常に滑らかでしっとりとした質感であることから高級革靴などに採用される。

“革の宝石”や“革のダイヤモンド”などと例えられるコードバン。値段は張るものの、是非ともオールデンの革靴を選ぶ際にはこのコードバンを使ったアイテムを選びたいところです。

 

 

Alden(オールデン)の革靴は高すぎないか

https://tassinarishoes.com/enより

オールデンの革靴の値段は安いものでも10万円から(できるだけ安く購入する方法は後ほど)。コードバンを使ったモデルなら、安くても15万円からです。

日本の革靴ブランド、リーガルであればおおよそのモデルが3万円前後で購入できます。オールデンの値段は高すぎるのではないか、そう思う気持ちもとてもわかります。

 

しかし、オールデンの革靴には他の革靴ブランドには真似できない魅力があります。

まず、先ほどコードバンの話をしましたが、オールデンのコードバンはコードバンの中でも特に品質の高いものが卸されています。さらに、職人の手によって作られる革靴は機械で作られた革靴とは異なる味わいがあるのです。

確かに、オールデンの革靴は高額でおいそれと何足も購入できるものではありません。しかし、それでも納得して購入できる独自の魅力があることだけは確かです。

 

 

Alden(オールデン)の定番革靴について

ここではオールデンの定番革靴をご紹介していきましょう。

  • 9901 プレーントゥ
  • 54331 Vチップ
  • 99162 ペニーローファー

この3足をご紹介していきましょう。

いずれもHorween(ホーウィン)社のCordovan(コードバン)を使ったレザーシューズとなっています

 

 

ALDEN(オールデン):9901 プレーントゥ

https://www.lakotahouse.com/より

Model 9901

Last

Barrie
Upper Horween Genuine Shell Cordovan
Sole Double Leather
Price ¥171,600

 

https://www.lakotahouse.com/より

おそらく、オールデンの中で最も有名なのがこの「9901 Clipper Ox.(クリッパーオックスフォード)」。履くシーンを選ばない外羽根式のプレーントゥシューズで、スーツにもカジュアルにも合わせられる汎用性の高さがウリです。

使用されているラストは“バリーラスト”。オールデンの定番ラストであり、一般的な革靴サイズよりも若干ゆとりのあるサイズになっています。

 

 

ALDEN(オールデン):54331 Vチップ

https://www.lakotahouse.com/より

Model 54331

Last

Modified
Upper Horween Genuine Shell Cordovan
Sole Single Leather
Price ¥169,400

 

https://www.lakotahouse.com/より

ドレスライクなオールデンをお探しならこの「54331 Vチップ」がおすすめ。シュッとした細身なスタイルからスーツスタイルとの相性は抜群でしょう。革靴好きな方ならVチップ部分の美しいステッチワークに魅了されるでしょう。

使われているラストは矯正靴がルーツの“モディファイドラスト”。サイズ感は“バリーラスト”に近いですが、こちらの方が少しつま先に余裕がある作りに。

 

 

ALDEN(オールデン):99162 ペニーローファー

https://www.lakotahouse.com/より

Model 99162

Last

van
Upper Horween Genuine Shell Cordovan
Sole Single Leather
Price ¥174,900

 

https://www.lakotahouse.com/より

オールデンはアメリカ革靴の王様ですが、この「99162(アメリカでいう986)」はローファーの王様。また、この赤みがかった色、バーガンディはオールデンを代表するカラー。履き込むと徐々に赤みが表に出てきて美しい経年変化を見せます。合わせやすいブラックもいいですが、せっかくですからバーガンディで遊んでみるのもオススメ。

また、このローファーを作ることができる職人は数が限られているらしく、生産量が非常に少ないようです。マイサイズを見つけたら買い時。次にいつお目にかかれるかわからない半ば幻のアイテムになっています。

 

 

Alden(オールデン)の革靴を手頃に手に入れる方法

https://tassinarishoes.com/enより

Alden(オールデン)の革靴ですが、基本的には高額ですので実際に店舗に足を運んで購入するのがおすすめです。しかし、並行輸入品を選ぶことで比較的安く購入することもできるので検討してみても良いかもしれません。

 

T-SUPPLYより

例えば、オールデンの定番でも例に出した「9901 プレーントゥ」。普通に店舗や公式サイトで購入すれば171,600円になります。

しかし、上記の画像の通り並行輸入品を選べば136,000円で購入することも可能。

 

正規流通品 171,600円
並行輸入品 136,000円
差額 35,600円

この通り、約3万5千円も安く革靴を購入することができてしまいます。

 

並行輸入品を安心して購入

日本で販売されている定価よりも、だいぶ安く購入できる「並行輸入品」。特に革靴の場合、金額が大きいものが多いですから、並行輸入品を購入することで受けられる恩恵も大きいのです。 今回は筆者が実際に使ったからわかる、並行輸入品を安心して購入[…]

こちらの記事で紹介しているサイトを使えば偽物の並行輸入品を購入するリスクもほとんどありませんし、サイズ交換ができるショップを選べば万が一サイズが合わない場合にも対処ができます。

 

近くにオールデンの取り扱いがない場合には並行輸入品を賢く購入してみるのもおすすめです。

 

 

まとめ:Alden(オールデン)ってどんなブランド?特徴・歴史・定番解説

今回はAlden(オールデン)についてブランドの解説を行いました。雑誌で取り上げられたり、セレクトショップでの取り扱いも多いアイテムです。

 

なんとなく名前は知っていたという方や、知識を深めたいと思っていた方の役に立てれば幸いです。ぜひ、良い革靴ライフをお送りください。