トリッカーズの「モールトン」と「ストウ」の違いは何か?【サイズは?素材は?】

トリッカーズで有名な革靴というと、やっぱりカントリーブーツでしょう。

 

トリッカーズのカントリーブーツには「 MALTON(モールトン)」と「STOW(ストウ)」という2種類のモデル用意されているのですが、見た目は一緒で、区別がつきません。

 

この2足、一体何が違うのか?

今回はそんな2足について違いはなんなのかご説明していきます。

 

トリッカーズ「モールトン」=「ストウ」

今回、私はトリッカーズのカントリーブーツを購入することに決めまして、モールトンとストウの違いがわからず必死に探しました。

その結果辿り着いたのが「モールトン」=「ストウ」という事実。

 

この2つの革靴は当初は別の革靴だったのですが、トリッカーズの長い歴史の中で差が曖昧になり今のような状況になっているのです。

 

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トリッカーズとカントリーブーツの歴史を知っておこう

「モールトン」と「ストウ」の関係性を知るには、トリッカーズの歴史そのものとカントリーブーツについて知っておかなくてはいけません。

まずは簡単にこの2つについて知っておきましょう。

 

トリッカーズの歴史

トリッカーズは英国最古の革靴ブランド。

1829年にノーザンプトンでジョセフ・トリッカーに創業されました。

 

ノーザンプトンは放牧が盛んで、革のなめしやソールの素材として使われるオークが自生する場所。

イギリスの高級革靴ブランドがこぞって本社や工場を置くまさに革靴の聖地です。

 

そして、トリッカーズは土地や農地を持つような位の高い人々に愛されました。

「モールトン」や「ストウ」に代表される“カントリーブーツ”もそんな地位の高い人々がこぞって履く革靴でした。

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カントリーブーツの歴史

カントリーブーツは直訳すると“田舎の長靴”

  • カントリー = 田園、田舎
  • ブーツ   = 長靴

 

今ではエレガントなイメージですが、カントリーブーツは当時狩猟などで田舎に出かける際に履かれる革靴でした。

 

カントリーブーツの特徴は足を怪我から守り、足元を華やかに見せるためのもの。

足首まで覆うのは、傷や怪我から足を守るため。

特徴的なウイングチップはブーツに傷がついても目立たないようにするためのものです。

 

トリッカーズには非常に長い歴史があり、トリッカーズを代表するカントリーブーツにも様々な歴史があるのです。

 

トリッカーズ公式サイトからモールトン・ストウの違いを読み解く

それでは、トリッカーズの「モールトン」と「ストウ」の違いについて見ていきましょう。

 

まずはトリッカーズの公式サイトより「モールトン」「ストウ」の画像と説明文を引用します。

 

トリッカーズ公式サイト:モールトンの説明を見てみると

MALTONはカントリーブーツの定番STOWの素材違いのモデル。
通常のカーフとは異なる鞣し方をしたgorse calf leatherと呼ばれる革が用いられており、水や汚れに強いのが特徴と言われています。
表面は少しザラザラしたマットな質感で傷がつきにくく、STOWよりも一層カントリーブーツらしい実用的なイメージです。
木型には「4497S」を使用。
甲を少し押さえながら指先にはやや遊びがあり、程よいフィット感と足当たりの良さが特徴です。
ソールは武骨な雰囲気が魅力のコマンドソールのみの展開。
タフなイメージがワークテイストを主張しています。(Tricker’sより)

 

トリッカーズの公式サイトより、モールトンの写真と説明文を抜き出しました。

公式サイトによると、モールトンはストウの素材違いのモデルだそうです。

また、ソールはダイナイトソールのみの展開になっています。

 

トリッカーズ公式サイト:ストウの説明を見てみると

カントリーブーツのSTOWはTricker’sでカントリーシューズのBOURTONと並び定番とされるモデル。
カントリーブーツやカントリーシューズは、かつて英国の上流階級がカントリーサイド(田舎)に狩りに出かけていくために考案されたのが始まりと言われています。
ラストには「4497S」を使用。
甲を少し押さえながら指先にはやや遊びがあり、程よいフィット感と足当たりの良さが特徴です。
底材には上品な印象を演出するレザーソールを採用しています。(Tricker’sより)

 

続いて、ストウの写真と説明を抜き出してきました。

見た目に関して、カラー以外に違いは見られません。

 

見えない部分ですが、モールトンとはソールが異なります。

ストウはモールトンとは違ってレザーソール。

 

モールトンの説明を見る限りストウとはレザーの種類が違うようですが、正直カラー以外に違いがわかりません。

 

公式サイトの記述から読み解けること

ストウとモールトンは使われている素材が異なるとありますが、公式でさえ「(ストウよりも)水や汚れに強いのが特徴と言われています。(モールトン説明文より)」と断定の表現をしていません。

 

名前こそ違いますが、公式サイトで販売されているモールトンとストウの違いはソールがレザーソールかダイナイトソールかのみだと考えてOKです。

  • モールトン:ダイナイトソール
  • ストウ:レザーソール

 

使われている木型からモールトン・ストウの差を読み解く

木型は革靴の全てです。

履き心地や形、サイズ感など革靴の非常に多くのことを左右します。

 

トリッカーズ公式サイトの「モールトン」と「ストウ」の説明文を思い出して欲しいのですが、どちらも「4497S」という木型で作られています。

つまりはここからも「モールトン」と「ストウ」が同じだということがわかるわけです。

 

モールトンとストウのサイズ感は全く一緒

ここでモールトンとストウのサイズ感についても触れておきましょう。

 

前にも触れた通り、「モールトン」と「ストウ」に使われている木型は同じです。

つまりはサイズ感も全く一緒だということが読み取れます。

 

また、履き心地に関しても遜色ないはずです。

履き心地について

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現代のモールトン・ストウの違いについて

トリッカーズのカントリーブーツが誕生した時、確かに「モールトン」と「ストウ」には違いがありました。

しかし、長い歴史の中でその差は曖昧になっていったのです。

 

今ではモールトンとストウの違いはソールのみになりました。

しかし、並行輸入品ではそのソールの違いすらも曖昧になっています。

 

「モールトン」と「ストウ」ですがその違いはほぼありません。

アッパーのレザーに関しても公式ですらその違いを明言できないレベルなのです。

 

結論:トリッカーズ「モールトン」=「ストウ」

結論です。

トリッカーズを代表するカントリーブーツである「モールトン」と「ストウ」

これは(ほぼ)同じブーツです。

 

アッパーの素材こそ違うといわれますが、その違いは公式すらも曖昧。

トリッカーズ公式サイトではソールの展開が異なりますが、日本国外モデルではその差すらもありません。

 

少なくとも普通に履いている分にはモールトン=ストウと考えて問題ないでしょう。

 

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